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秩父定峰峠サーキット、そしてヒカリゴケは見つかるのか

Ninja250SLを買ってちょうど1ヶ月ほど。初回点検を前に、オドメーターをきっちり1000kmに到達させるべく、ツーリングに行ってきました。

秩父と言えば、岩。



今回は半日と決めていたので、行き先は秩父方面にした。さいたまからはほど近いし、リターン以前は神奈川や東京に住んでた都合、あまりツーリングしたことがない地域なので、しばらくは特にどこという事が無ければ秩父方面にしてみようと思っている。

前々回は名栗湖の方の林道から秩父のやや西に抜けたので、今回は鎌北湖から秩父の東側を走るコースを考える。

朝は6時前に出発、一路R463で入間、飯能方面へ。この道もこの前帰りに使って二度目なのでちょっと慣れてきた気分。少しクルマが多いが、ひっかかるほどでもなく快調に流し、県道30号の分岐で北へ。ここからが少しわかりにくいかと思っていたが「鎌北湖」という看板がちょいちょいあったので、ともかくそれに沿って進むと、わりとあっけなく到着した。

鎌北湖。というより釣り堀。

・・・なんかさあ。ツーリングマップルにも「山間にある静かな湖」なんて書いてあるから期待してたのだけど、釣り堀じゃんよ。

つうか、看板にも「農業用の溜池」と書いてあった。で、便所掃除してたおばちゃんが誰かに話していたところだと、ついでにヘラブナ釣り場もやっていて、かつ今は田んぼに水引いてるから水位が低いと。

ま、静かと言えば静かだよ。けど、山間にある静かな釣り堀だろう。湖、っていうイメージじゃないなあ。雰囲気的に。

なので、ここは駐車場でトイレにより、缶コーヒーを買ってさっさと先へ。道路の立て看板にある「顔振峠」を目指す。ここらから本格的にワインディングになり、ライディングは楽しい。


とは言え道は、いろは坂や奥多摩周遊道路のような、広く整備された道ではなく、舗装林道そのもの。ガードレールは不規則に途絶え、巨岩がせり出していたり。



だが、この薄暗さがよい


寂れて薄暗い山道だが、ところどこに祠や滝の案内があり、様々な樹林があり、岩があり露頭があり、聞きなれない鳥の鳴き声に羽虫の音、そして人は少ない。自分の中ではこういう道がないと、「ツーリング」として物足りない気がしてしまう。



顔振峠はほどなくあったが、「あるな」と思いつつ通り過ぎる。傘杉峠も越え、「関八州展望台」へ。

関八州見晴台の入り口(トラップ)

そろそろかなあ、と思うところで、DQNの落書きだらけの潰れたらしい茶屋があり、「関八州見晴台入口」という看板が。

で、バイクを停め、10分足らずくらいの山道を登っていくと・・・・そろそろ頂上かというところで・・・見えた!ガードレールとカーブミラーが!

・・・なぜか道路に出てしまう。見晴らしってなんぞ?と思って見まわすと、道路の向こうに

関八州見晴台入口(正)


・・・騙された。

さっきの入り口は、潰れた茶屋が自分の店の前に人を呼ぶための入り口であったのだろう。そのまま少しワインディングを走れば、こちらの見晴台のすぐ近くの上り口に出るのであった。

もはやここから戻っても仕方ないので、そのまま登る。


5分程度じゃないだろうか?わずかな山道を歩けば、関八州見晴台に辿り付く。道自体は舗装や砂利などではないまともな山道だが、明るくひらけており、ヤマツツジだろうか?花も咲いていて爽やかだ。

見晴台はこんなところ。

見晴台のパノラマ


「高山不動尊 奥の院」なる祠がある。小さくて質素で、さほどありがたい感じもしないが、せっかくなのでポケットの小銭を賽銭に、真面目に柏手を打って拝んでおいた。

関八州見晴台から武甲山を望む


富士山は霞んで見えなかったが、武甲山はよく見えた。武甲山は登ったし、自宅からも見えるし、清酒「武甲」も呑んでるし、俺の中で最近ホットな山だ。


周囲に誰もいなかったし、武甲山に向かって気合い一発、「押忍!」と叫んでみたら山彦して愉快な気持ちになった。



関八州見晴台を降りて、そのまま峠を進み、刈場坂、大野峠、白石峠、定峰峠(定峯が正しいっぽいが)。

支線の林道も多いが、峠の名前をおっかけて道標を見ていれば迷うことはない。

俺が通るコースはもちろん全線舗装だが、やはりここも林道なので走行には注意がいる。わりと綺麗な舗装で深くバンクさせて楽しめるところもあるけど、いきなり落石があったり、排水用の横断溝があったりするので、油断は禁物だ。ともかく、路面が目視できないコーナーは徐行するというのを徹底してれば大丈夫とは思うが・・・。

そう言えば、先日ステップを変えてあるので、バンクを深くした時の踏み心地は良い。それと、タイヤの空気圧を指定の90%くらいに落としておいたので、跳ねる感じがなくなり、安心感のある乗り心地になった。・・・というか、落とす前が、バイク屋さんが初回整備で空気をオマケで増量してくれたのか指定の110%くらいあったので、その差だとリヤで2.5->2.0(指定は2.25)と結構あるから、余計に顕著に変化が感じられた気がする。

定峰峠からは県道11号で北へ向かって東に曲がり小川町に抜けるつもりだったのだが、腹が減ったので何かないかという期待と、道に何度も「天空のポピー」みたいな看板があるのに釣られて、ふれあい牧場方面へ曲がる。

「天空のポピー」は、思ったより壮大だった。

峠の一面、かなり広い範囲がポピー(ケシの仲間)

普段は200円が必要だけど今日は無料とのこと。


八重咲は珍しいとのこと。

そう言えば、駐輪場の出口で自転車ツーリングの女性が立ちごけしてもがいていた(足がペダルにくっついてたんだと思う)。彼氏らしき人が助けていたのでスルーしたが・・・
何枚か写真を撮って、帰ろうとしたら、まだその二人が揉めていた。どうやら彼氏曰く、リヤディレーラーがダメージを受けて歪んでいるため、変速の調整がうまくいかない。そのために走行中にチェーンがギヤから落ちると、他の部品までダメージを受ける可能性がある。こうなったら、自分だけ帰ってクルマで戻り回収するまで待ってもらった方がいいかも知れない・・・。

・・・大げさ過ぎると思った。昔、スポーツ系の自転車屋で何年かバイトしていたのである程度の整備知識はあるつもりだし、高級自転車が俺のバイクより余裕で高かったりするのも知ってるが・・・ここでそこまで追い込まなくてもよくね?と・・・まあ、カップルか夫婦かアベックか知らないけど、お幸せに。でも、俺が彼女の立場ならもう別れるな、と思いつつ、まあ夫婦喧嘩は犬も食わぬと走り去ることにした。


ひとつ、そんなことより問題だったのは、牧場は閉まってるように見えたし、「天空のポピー」会場も食い物が売ってなかったということ。俺は腹ペコだった。

腹ペコのまま峠を下り、もとのルートに戻って小川町を目指したつもりが、なぜか道路標識がおかしい。おかしいながらも「小川町」は出るので突き進んでいたら、なんとさっき通ったはずの定峰峠をもう一度走っていた・・・・。


何が起こったかわからねー、という気持ちだったが・・・後でよく地図を見たら、俺は地図の左右を間違えていたようだ。実際には西に下っていたのに東と思ったため、左折して北に向かったつもりで南に向かっていた。

ええ、タイトルの「サーキット」というのは、そういう意味です。回路。定峰ループ。

曲がるのは楽しかったが、いかんせん腹が減って仕方ない。なにせ朝から食ってないのだ。

その後も、集中力の低下からか?何度か道に迷いながら、ようやくR254で小川町へと向かうルートに乗った。

ところが、市街地に差し掛かったところで、まさかの事故が。

片側2車線のデカい道路を普通に走って交差点に差し掛かったら、右折のクルマが完全に俺を見落として突っ込んできやがった。もちろん、俺のほうが信号青だったし、バカみたいに飛ばしてたわけでもない。けど、腹が減って散漫になってたから、突っ込んでくる車に気付くの遅れてパニックブレーキになってしまった。

前後輪が滑って蛇行したが、地面を蹴ってなんとか体勢を立て直しに成功、転倒を免れ、相手方も一応止まったので、フロントバンパーすれすれを掠めるニアミスで済んだが・・・心理的には完全に事故でしたよ。ああ、こんな早速事故やったら、もう俺バイク乗れないわと思ったもの。

今回の件で学んだことは2つ。行儀はどうでもいいから、バイクはもうちょっと目立つようにした方がいい。音と光で存在アピール!をしたい。長い免許歴で同様に右折に見落とされたことがあるが、どちらも、小排気量の4スト(つまり静か)でライトが弱めの車種に乗っていた時だ。2ストとか、ZX6Rとかで見落とされたことはない。これは偶然というわけでもないだろう。なので、速いところマフラーでも変えて、ライトバルブも何か見た目に明るい奴に変えようと思う。

・・・ちなみにあと一つ学んだのは、「黒いミニバンを見たら刺客と思え」ということだ。俺の主観的統計によると、黒いミニバンは高い確率で運転態度が悪い。あからさまにDQN走行もいるが、不注意、強引、アクセルの踏みが強いといった感じ。まあ、「見た目に大きいクルマを選ぶ」「真っ黒をチョイスする」という心理の延長にある行動を考えると納得できる気はする。
もちろん、そうでないクルマもいるだろうが、警戒して損はないだろう。

ちなみに他に「運転マナーが悪いと思ったらまたこの車か!」と俺が感じるベスト3に名を連ねるのは、プリウスとカローラフィールダーだ。


ま、奥の院で真面目に参拝した御利益か、ともかく驚いただけで済んで無事だったので、そのまま少し進んで東秩父村の物産館のようなところへ。

少し行けば道の駅もあるのだが、目についたのでこっちに寄った。

まるで、うどんのようなそば
一応椅子はあるが限りなく立ち食い的な蕎麦コーナーで、400円ちょいのもりそばを食う。注文してから、「もりうどん」もあるし、実はここはうどんの方が推しなのか?と思ったが、心配しなくてもまるでうどんのようなそばが出てきた。そば1本が割りばしより太い感じ。

まあ、面白い食感だったし、腹もふくれた。やはり、空腹での走行は危険に合いやすい気がする(昔に事故った時も、朝を悔いそびれての昼飯前だった)。どうもツーリングとなると気が急いてしまうが、これからはもっとゆとりを持ってちょいちょい食いながら走ろう。


小川町を出て、いよいよ今日の最終目的地、吉見百穴へ。

入り口が少しわかりにくかったがまあ、着いた。


地底人(コロボックル人)の住居跡

コロボックル人の住居跡の横穴だが、その下部は旧日本軍が軍需工場を建設しようとして切り拓いた巨大洞窟になっている。

なかなか面白い光景だが、「日本のカッパドギア」は少し盛り過ぎていると思う。

小さい横穴の中には空き缶がいっぱい落ちているのも悲しい。

だが、俺の目的は吉見百穴の考古学的・歴史的側面ではない。生物学的なところだ。






古くは20年前に北海道で、新しくはつい2週間前の赤城で。ツーリングマップルの「ヒカリゴケ」の文字につられて訪問するもただのコケしかないという辛酸をなめ続けてきた俺だが。




ついにヒカリゴケを発見!


ヒカリゴケは蛍などのように自家発光するのではなく、あくまでも外部の光を反射するものらしい。とは言え、写真でもわかるように、明らかに周囲の他の植物に比べて明るく光っている。

何度もツーリングマップルに騙されてきただけに、わりとマジで嬉しい。


・・・・ちなみに今回のポイントは、逆にツーリングマップルではヒカリゴケと書かれていない。なんでだろう。意外とアテにならないな。


この後、最後に道の駅いちごの里よしみで休憩しようかと思っていたが、寄ってみたら完全にファミリー向けだったのでパス。時間も押してるので帰ることに。

圏央道→東北道のブルジョワコースで帰ろうと思って桶川北本ICに向かったが、そうしたら17号バイパスに出てしまい「さいたま」の案内も出てたのでそのままそれで帰った。


帰ってから、バイク屋に1000km点検の予約をした。ついでにマフラーもつけたかったが、在庫がないから入荷未定だとか。まあ、Ninja250SLは現行車種だし、追加生産はあるだろうから、発注して待つよりないか・・・。





最後、気になったことなど。

まず、これは完全に余談なんだけど、関八州見晴台に登る時に露出マニア?らしき女性がいた(笑)。

俺が一人登っていきふと上を見たら、やたらに薄手のピンクの服で太腿も顕わの人物がちらっと見えたのだが、あちらも俺に気付いたのか慌てて引き返し・・・おそらく道の脇に隠れたのだろう、頂上にはいなかった(で、途中で藪の向こうから物音がしてた)。

ツーリングとか釣りとかは、普通の人が動くより早い時間に、しかも人気が少ない場所に行ったりするものだからか、よく変態を目撃する。赤いランドセルとセーラー服で超ミニ丈スカートからパンツがはみ出てる中年男性も見たことある。

ただ、女性の変態に遭遇したら嬉しい話になるのはエロ漫画くらいの話で、基本的に気持ち悪いし怖いのでどちらにしもて自重していただきたいものです。


それから、「ビビり線」。





「ビビり線」


学生の頃のバイク仲間との間で「ビビり線」と呼ばれていたものがある。要は、タイヤの縁の使われていない部分のことだ。

別に膝擦りしようとか思ってないというか、ツーリングしてるだけなのだからと思いつつも・・・これがバッチリ残っているのが不名誉な気がしてしまう。

でも、Ninja250SLはバイアスで、扁平率が低い。これを端っこまで本当に使うことが可能なのだろうか・・・。けど自分のバンク角はまだそこまでではなく、ステップやマフラーも擦らない。機能的限界に達していると思えない。となると、やっぱりこれは「ビビり線」なんだろうねえwww。

まあ、どっちにしろ無理はしないでおこう・・・。恐怖を感じながらコーナーに突っ込む、みたいな乗り方はやっぱり違うし、いい歳こいたオトナがやるものではない。マイペースで。


あと、そういうところだとは思ってなかったのだが、帰ってきてから地名の確認などで検索していて気付いたのだが、実は顔振峠や定峰峠あたりの「奥武蔵グリーンライン」というのが、奥多摩周遊みたいな走り屋スポットだったらしい。

実際、バイクはちょいちょい見たけど、ふつうにツーリングがほとんどじゃないかなあ。確かに、四輪のタイヤ跡が目立つ場所があったりしたが、そういうのは夜中なのかね?俺が走った朝には1台も見なかった。

あと、改造原付に皮ツナギというある種の定番スタイル?のが1台道路脇にいるのは見たけど、それも1台だったし。

他にそれらしい事象と言えば、すれ違い救急車が1台急行したくらいか。誰かコケたのだろうか。

けど、奥多摩に比べても道幅も狭く見通しが悪いし、路面も荒れてる、おまけに自転車に大人気らしくて、コーナー抜けた先で数台組んで走ってたり、下りで道の真ん中走ってきたりするので突っ込まないように注意しなければいけない。

さらには、近々大会があるためなのかも知れないが、ランナーまでいる。ハイカーももちろんちょいちょいいる。

バンク角も気にはなるけど(笑)、節度のある走りは心がけたい




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