先日の秩父方面ロング(舗装)林道ツーリングでセンターの溝が消えかけたタイヤを気にしつつ、また秩父へ。
ここのところ、仕事は本当に忙しいし、気が詰まるような思いをしている。ストレスをバイクで発散するなんてのは不健康で危険だと思っているけど、でもやはり人間には息抜きが必要で、バイクはそれにはもってこいに思えた。
土曜の午前に取引先とシビアな話をして、ちょっと作業もして、一応当面の方針を立てたところで、12時半。妻子はちょっと出かけていたので、さくっとありあわせの飯を食って、13時にはバイクに跨った。「秩父あたりにいってくる」と妻にメールを送り、5月とも思えない夏のような日差しの中、さいたまから西を目指して走り出す。
半袖Tシャツにライディングジャケットを羽織っただけでも汗ばむ陽気で、ジャケット袖のインナーが腕にまとわりつく。車列を縫うようにバイパスを走り、郊外へ出ると心なしか暑さも和らいでくる。
アクセルを開けて、軽いながらも賑やかなモリワキ管からの排気音を轟かせて走る。
1時間ほどで入間を抜けて秩父の入り口、鎌北湖へ。顔振峠・北向地蔵の案内のある細い林道を駆け上がる。
いつもの細くやや荒れた道。
何気なく走り始めても、連続するコーナーをひとつ、またひとつとクリアしていくうちにリズムが乗って来て、ちょっと沈んでいたテンションも上がってくる。
最近は通り過ぎるだけだった関八州展望台。
気まぐれにバイクを停めて登ってみると、ヤマツツジに多くのアゲハ・・・ミヤマカラスアゲハか?
トンネル状になった木々の向こうに見える花はとりわけ綺麗に感じる。
山頂展望台からは、重畳なる秩父の山々。武甲山も見える。
反対側には関東平野も。遠くに都市が霞む。面倒くさい仕事をしている有象無象。まあ、面倒なのは都市だけではない。山にはや山の、海には海の厄介ごとがあるのだろう。
5年くらい前に、原付二種のスクーターでここに来たことがある。仕事が上手く行っている気がしていたころだ。あの頃の給料はわりと高かったけど、なんだかそんな状態が続かない気はしていた。
1年前にこのバイクを買って、秩父に来てこの関八州展望台にも上ってきた。仕事はヒマがあり、しかし金は目減りしていく生活で、漠然と「俺はいま自分に投資しているのだ」なんて思いつつも、「結局金も目減りして、バイクも安売りのを買うのが精いっぱいで。本当はただの社会不適合者なんじゃないの?このままパッとしたこともなくダラダラと時間を過ごすのではないの?」という不安もあった。
そして今は、ともかく「本当に俺はできるのか?アレコレ約束しちまって、そんなに自分に出来ることがあるんだろうか?」という不安を抱えて。
結局、世の中に安心・安全なんてものはない。安心に不安を覚えて安全に安寧できないような人間には絶対にそんなものは訪れない。だったら、ともかく話を進めるしかないのだろうよ。
その後、どうしようかと思ったが、朝からクリスタルラインを走っていたというP君とメールがつながり、道の駅あらかわで落ち合うことにしたので、正丸峠経由でR299へ抜ける。
正丸峠の道は前回に続き2回目。道はわりと面白い。だが、なんだか今日も何か息苦しい。高低差がある?いや・・・なんかコーナーが忙しないから息を止めてしまってる?
そう言えば、最近は緊張度が高いからか、娘と話す時にも小さい声でブツブツとつぶやくように抑揚なく答えてしまうことが多かったりしたなと。ああ、胸になにか溜まるってこういうことかなと、この歳になって気付いてみたり。
とりあえず今は物理的に息苦しいので、走りながら叫ぶ。コーナーを抜けてアクセルを開けながら、コーナーに向かってシフトダウンでエンジンを唸らせながら、特に意味もない叫び声をあげて走る。
・・・自分でもバカバカしいほど単純で、まるで最近のスバルのCMみたいだと吹き出しそうになったりしつつ、何だかやっぱりスッキリするものはある(笑)。
道の駅あらかわでP君と合流した後は、P君が道中で買ったというおやきを食って少し話し、芦ヶ久保に移動。一服だけして別れ、彼はR299を南下し、俺はまたグリーンラインへと尾根へ上る。
芦ヶ久保のすぐ近く、林道を少し登ったところからの武甲山。
秩父自体ろくに縁がなかったが、ここ数年ですっかり武甲山はおなじみの景色だ。登りもしたし、清酒「武甲」も呑んだし。
しかし、この日はじめて、白石峠から堂平山へと入った。
駐車場から歩いて数分の山頂から夕陽を眺める。こんな場所もあったのだなと。すぐそこまでは何度も来ていたのに知らなかった。
帰りは、圏央道の川島ICから入り、東北道でさいたまへ。
都幾川からICまで少し走るが、自宅近くまで高速で行けるので楽だったし、東松山~所沢と料金的には100円ほどしか違わない。これはいいな。
途中のSAでヘルメットを脱ぐと、「シールドにへばりつく秩父への想い(By P君)」がものすごい。
濡らしたティッシュで拭き取って、本日最後の一服をし、クリアになった視界とともに一路、さいたまへと。
そんな土曜日でした。
ここのところ、仕事は本当に忙しいし、気が詰まるような思いをしている。ストレスをバイクで発散するなんてのは不健康で危険だと思っているけど、でもやはり人間には息抜きが必要で、バイクはそれにはもってこいに思えた。
土曜の午前に取引先とシビアな話をして、ちょっと作業もして、一応当面の方針を立てたところで、12時半。妻子はちょっと出かけていたので、さくっとありあわせの飯を食って、13時にはバイクに跨った。「秩父あたりにいってくる」と妻にメールを送り、5月とも思えない夏のような日差しの中、さいたまから西を目指して走り出す。
半袖Tシャツにライディングジャケットを羽織っただけでも汗ばむ陽気で、ジャケット袖のインナーが腕にまとわりつく。車列を縫うようにバイパスを走り、郊外へ出ると心なしか暑さも和らいでくる。
アクセルを開けて、軽いながらも賑やかなモリワキ管からの排気音を轟かせて走る。
1時間ほどで入間を抜けて秩父の入り口、鎌北湖へ。顔振峠・北向地蔵の案内のある細い林道を駆け上がる。
いつもの細くやや荒れた道。
何気なく走り始めても、連続するコーナーをひとつ、またひとつとクリアしていくうちにリズムが乗って来て、ちょっと沈んでいたテンションも上がってくる。
最近は通り過ぎるだけだった関八州展望台。
気まぐれにバイクを停めて登ってみると、ヤマツツジに多くのアゲハ・・・ミヤマカラスアゲハか?
トンネル状になった木々の向こうに見える花はとりわけ綺麗に感じる。
山頂展望台からは、重畳なる秩父の山々。武甲山も見える。
反対側には関東平野も。遠くに都市が霞む。面倒くさい仕事をしている有象無象。まあ、面倒なのは都市だけではない。山にはや山の、海には海の厄介ごとがあるのだろう。
5年くらい前に、原付二種のスクーターでここに来たことがある。仕事が上手く行っている気がしていたころだ。あの頃の給料はわりと高かったけど、なんだかそんな状態が続かない気はしていた。
1年前にこのバイクを買って、秩父に来てこの関八州展望台にも上ってきた。仕事はヒマがあり、しかし金は目減りしていく生活で、漠然と「俺はいま自分に投資しているのだ」なんて思いつつも、「結局金も目減りして、バイクも安売りのを買うのが精いっぱいで。本当はただの社会不適合者なんじゃないの?このままパッとしたこともなくダラダラと時間を過ごすのではないの?」という不安もあった。
そして今は、ともかく「本当に俺はできるのか?アレコレ約束しちまって、そんなに自分に出来ることがあるんだろうか?」という不安を抱えて。
結局、世の中に安心・安全なんてものはない。安心に不安を覚えて安全に安寧できないような人間には絶対にそんなものは訪れない。だったら、ともかく話を進めるしかないのだろうよ。
その後、どうしようかと思ったが、朝からクリスタルラインを走っていたというP君とメールがつながり、道の駅あらかわで落ち合うことにしたので、正丸峠経由でR299へ抜ける。
正丸峠の道は前回に続き2回目。道はわりと面白い。だが、なんだか今日も何か息苦しい。高低差がある?いや・・・なんかコーナーが忙しないから息を止めてしまってる?
そう言えば、最近は緊張度が高いからか、娘と話す時にも小さい声でブツブツとつぶやくように抑揚なく答えてしまうことが多かったりしたなと。ああ、胸になにか溜まるってこういうことかなと、この歳になって気付いてみたり。
とりあえず今は物理的に息苦しいので、走りながら叫ぶ。コーナーを抜けてアクセルを開けながら、コーナーに向かってシフトダウンでエンジンを唸らせながら、特に意味もない叫び声をあげて走る。
・・・自分でもバカバカしいほど単純で、まるで最近のスバルのCMみたいだと吹き出しそうになったりしつつ、何だかやっぱりスッキリするものはある(笑)。
道の駅あらかわでP君と合流した後は、P君が道中で買ったというおやきを食って少し話し、芦ヶ久保に移動。一服だけして別れ、彼はR299を南下し、俺はまたグリーンラインへと尾根へ上る。
芦ヶ久保のすぐ近く、林道を少し登ったところからの武甲山。
秩父自体ろくに縁がなかったが、ここ数年ですっかり武甲山はおなじみの景色だ。登りもしたし、清酒「武甲」も呑んだし。
しかし、この日はじめて、白石峠から堂平山へと入った。
駐車場から歩いて数分の山頂から夕陽を眺める。こんな場所もあったのだなと。すぐそこまでは何度も来ていたのに知らなかった。
帰りは、圏央道の川島ICから入り、東北道でさいたまへ。
都幾川からICまで少し走るが、自宅近くまで高速で行けるので楽だったし、東松山~所沢と料金的には100円ほどしか違わない。これはいいな。
途中のSAでヘルメットを脱ぐと、「シールドにへばりつく秩父への想い(By P君)」がものすごい。
濡らしたティッシュで拭き取って、本日最後の一服をし、クリアになった視界とともに一路、さいたまへと。
そんな土曜日でした。
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