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GWのクリスタルラインで森のラーメン高須を目指す

連休直前から引き込んでいた風邪もようやく落ち着いてきた5月4日、かねてより気になっていたラーメン屋を目指してツーリングに行ってきた。

大型連休中でもある今回は、渋滞する道をなるべく避け、目的の店、森のラーメン屋さんこと高須でラーメンを食い、帰るという単純な目的を設定してのツーリングだ。

ラーメン屋への愉快な道のり





いつもながらのP君と同行。「9時に道の駅たばやまで」と前日にメッセージしておいたが、互いの出発時間が7時半で、さいたまや川崎からどう考えても間に合わない。

まあいいや。

奥多摩湖の浮橋

さいたまから奥多摩を目指すには一度青梅に出てからになる。そのためには、所沢あたりをR463で抜ける必要がある。つまり、いつも秩父へ行く道と同じで、ぼーっとして走っていたら間違って秩父に行きかけていたりして迂回を余儀なくされるなどのアクシデントはあったが、特にひどい渋滞や危険な目には会わずに奥多摩まで行けた。

奥多摩湖のだいぶ奥の方の浮橋で一服していたら、なんとなく湖岸のR411をPくんが走り去っていったのが見えた。

ほどなく、道の駅たばやまに到着。やはりさっきのはPくんであったから、ちょうど同じ頃についたわけだ。互いに90分ほど遅刻しているが、まあ結果オーライということだろう。

鹿ブリトーと猪フランク。たばやまにて。

小腹が空いたので、たばやまで少し何か摘むことに。俺は鹿ブリトーを、Pくんは猪フランクを食す。鹿ブリトーは、普通にチョリソーのブリトーといった感じ。味はよかったが、挟まってる鹿肉ソーセージは極細で、ボリュームは乏しい。300円以上した気がするので寂しい感じだ。猪フランクはでかくて美味そうに見えた。けど、フランク1本で500円てのもなかなか手が出ない・・・。ちょっと観光地価格じゃね?

まあ、ジビエということで。一応の納得をしつつ出発。


柳沢峠を越えて。
大菩薩ラインは空いていて快適だった。峠を越えて富士山がよく見える。晴天もあり実に素晴らしいが、学生の頃に富士山に見とれてR1-Zをガードレールに突撃させたことがあるので慎重に走る。富士山眺めるときは停まってからにしましょう。

しかし、PくんのXSR700は絵になるバイクだなと思う。ちょっと羨ましい。


道の駅まきおかのカレーパン

一気に大菩薩ラインを抜け、道の駅まきおかまで。非常食としてのおやき(野沢菜)を購入。と、食堂で、注文してから揚げるというカレーパンが。衝動的に食ってしまったが、これはアタリだ。中身のカレーも美味いしたっぷり、そして、何よりも揚げたてのカレーパンというのはやはり香ばしくて、カリッとふわっとで良い。


クリスタルライン起点

道の駅まきおかを出てトンネルを抜けてすぐ、クリスタルラインの入り口がある。このような公式サイトまであるのに、実に地味だ。起点の看板は雑草に半ば埋もれていて、よほど注意して探さないと誰も気づかないだろう。

乙女湖までは道も良い。大菩薩ラインよりは狭いし荒れてるが、だいたい2車線あってちゃんとアスファルトであり、ガードレールも概ね完備されてる。

乙女湖を抜けてから、一気に林道らしさを増してくる。狭くなるし、ガードレールが珍しくなり、簡易舗装もあったり、落石も多い。酷道として名高いクリスタルラインの面目躍如だ。が、奥武蔵グリーンラインを走り慣れてる自分には、普通に楽しいワインディングと思える。


クリスタルラインのビュースポット。名前は忘れた。

新緑が爽やかだ。

明るい白樺林なども。

白樺の多い開けた林間部などは、どこか北海道の林道をイメージさせるような気がした。北海道行ったのはもう20年も前だから記憶怪しいけど。走っていてふと、あー、北海道みたいな雰囲気なここは、と感じた。

増冨ラジウム温泉手前の渓流

こういった綺麗な渓流も見られる。特に増冨に至る直前あたりで渓流沿いに走るあたりは、青森の奥入瀬を想起させる清々しさだ。これも記憶怪しいけど。印象として。


今回はクリスタルライン前線走破が目的じゃないので、目指すラーメン屋に手早く着くことを優先し、みずがき湖から川上村へと北上する。

みずがき湖ビジターセンターのトイレに貼ってあった

みずがき湖は、村を沈めて作った手前かビジターセンターなど整備されているものの、こんな何もない山奥に人来ねえよなといった印象で、実際のところGWにも関わらずだだっ広い駐車場は限りなく無人に近かった。

ラジウム星人というゆるキャラ的なものの人形などがあった。人気が芳しくないのでテコ入れをと考えたのか、「みずもちゃん」という美少女キャラも追加設定されたようだ。土産店にささやかながらグッズもあった。

が、このみずもちゃんはダメだよ。金髪ツインテールにフリルつきドレスなどという、深夜アニメの記号をフィーチャーしつつも、ヘタウマ路線のイラストで扇情的な要素を排除しつつ、セリフなどの演出は徹底的に糞真面目。これでは、美少女キャラ萌えの男にも、かわいいキャラ好きの少女にも、面白いもの好きな少年にも、堅い親御さんにも、どこにもリーチしないであろう。どこから見ても、「自分たちの好きなものではない」と思われてしまう。全方位でストレートに好感をもたれるキャラクター作りは確かに難しいが、ここまでやるならいっそ、萌えキャラとして徹底した方がまでマシじゃないかね。かつ、もうちょっと地元要素もわかりやすく織り込んで・・・。・・・まあ、いいや。

みずがき湖を出たら、ラーメン屋まではあと一息だ。すでに15時近い。これで閉まってたら泣けてくる。

森のラーメン屋さん

果たして、森のラーメン屋さんは営業していた。よかった。町道106号からわかりにくい道をクリスタルラインの方に向けて分け入るのだが、わりと豪快な手書きの看板がちょいちょい設置されてるので迷うことはない。

営業中の看板はあったが、それにしても怪しい佇まいだ。


恐る恐る敷地に足を踏み入れる。野趣溢れるテラス席があるが、実はこの日は意外に寒く、体も冷えていたので店内席へ。



森のラーメン 店内席

店内席は、なんとも言えないあばら家感。いや外もだが。なんか、田舎のおじいちゃんの家に遊びにきましたという感じ。・・・・いや、嘘だ。


俺には、自宅に猪の剥製を飾っているお爺ちゃんなどいたことはない。



熊もいるよ。さらにヤマドリ、トビ。鹿の角。マムシ酒。ひょうたん。・・・なんというか、楽しくなってくる。

猪の甘辛く焼いたもの
せっかくなので、ラーメン以外に一品。猪の焼いたのをPくんとシェアした。猪肉は歯ごたえが十分過ぎて顎が疲れるが、臭みなどはなく、美味しい。毎日食うならどう考えても豚の方がいいが、たまに原点を確認するという意味合いでは十分だ。


塩山菜ラーメン、800円

そして問題のラーメン。俺は塩山菜ラーメンを頼んだが、これは実によかった。山菜がすごい。写真で写り切っていないが、よく山のドライブインの山菜そばにのってる刻み山菜ではなく、大振りというか基本的に一本単位で投入されている各種山菜。そしてきのこ。これらが、塩スープとうまく合わさっていて実に美味い。白いチャーシューは普通に豚で、それはそれで安心のテイスト。黒いチャーシューは鹿肉。これが、色はすごいが味は普通に美味い。それでいて鹿独特の風味も残っている。

このラーメン屋、店の佇まいはだいぶ挑戦的というか、ウチは森の猟師ですから、という強烈な主張を感じるので、味の方もそういう・・・「猟師料理なんだから味なんて二の次なんだよ」というタイプかという可能性もわりと考えていたのだが・・・。実際には、なかなかどうして、きちんとした料理というか、ジビエも山菜も、見た目こそ豪快ながらしっかり美味しく食べられるように調理されていて、実に良かった。

すげえ遠いので、おいそれと来れるものでもないが、まあ林道ツーリングがてら、また食べに来てもいいかなとすら思った。ごちそうさまでした。

帰りは悩んだが、川上村から町道2号でぶどう峠に出て、上野村から志賀坂峠経由で秩父へというコース。

川上村のレタス栽培地帯は毎度通るたびにすごいなと思う。ぶどう峠は非常に寒かった。が、ラーメン屋でお婆さんにお願いして新聞紙を少々いただいたので、これをジャケットの内側と、さらにはズボンも一度脱いで脚にも1枚巻きつけるという着こなしをしたので、ギリギリのところでガタガタ震えるほどではないという状態。脚が非常にカサカサして気持ち悪かったが、新聞紙の保温性は噂に違わぬものであった。

秩父に抜けた頃にはすでに21時を回っていた。こうなると芦ヶ久保にもバイクの1台もいない。いつも思うが、ここはバイクの捌けるのが早い。理由はなんとなくわかる。

Pくんは正丸峠経由で帰るので、ここで別れる。俺は奥武蔵グリーンラインの支線を使って白石峠を超える。


奥武蔵グリーンラインの峠は闇だ。分岐部分にはわずかな街灯があるが、基本的に街路灯も街明かりもないから、明かりはは自分のヘッドライトのみ。

秩父というのは盆地なので、夜にここにいたら、どこに帰るにしても暗い峠を越えていかねばならない。だから、秩父のバイクは捌けるのが早いのかなと思っている。

真っ暗な林道は走りにくいし、自分は心霊スポットだのは一切信じないが、やはりあまりにも人の気配がなく、人以外の生物の気配ばかり濃厚なのは、都会人にはちょっと怖いものもある。それで、初めて夜中に峠越えした時はちょっと動機が早くなったが、もう道も覚えているのですっかり慣れた・・・とか思っていたら、自分のヘッドライトで全身が浮かび上がった鹿と目が合った。毛並みもはっきりわかるほどの距離だ。昼間にさんざん鹿肉を食っていたから、Pくんに「また鹿が仲間の仇を取りに来るかもよ」なんて冗談を行って別れたが、まさか自分がアタックされかかるとは思わなかった・・・。

*Pくんは以前、夜の正丸峠付近でバイクで鹿に轢かれてカウルを粉砕されるという貴重な経験をしている


ま、俺は十分に減速して回避したので何も問題はなく、あとは軽快に都幾川を抜けて、やや混んでいる高速道路で一気にさいたまに帰った。

大型連休中ではあったが、林道ばかり走っていたから渋滞には合わなかったし、楽しいツーリングであった。

ただ、帰って見たらまたリヤタイヤの溝がなくなっていた。オドメーターは先日1万キロを超えている。どうやら、Ninja250SLの純正タイヤの寿命はリヤ5000kmといったところのようだ。フロントはまだわりと溝があるので、リヤだけ変えて、次に前後を変えよう。


本当は真ん中に縦溝があったが跡形もなくなってる

この日の総走行距離は403km。ワインディングと林道がほとんどだから筋肉痛にでもなるかと思ったらそうでもない。体を最近に鍛えたということはなく、相変わらず運動不足なので・・・薄着で行ってしまって終始寒かったために、ちょっと走りが大人しかったのが筋肉疲労のない理由かも知れない。タイヤを変えたらまたこのエリアにも行きたいものだ。

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